教授?斎藤 達哉

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日本語の文字と表記の歴史と実態を探る
斎藤 達哉
教授

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教員データ

氏名?職位 斎藤 達哉(Tatsuya Saito) 教授
文學部開講科目日本語の文字?表記1
日本語の文字?表記2
日本語學入門1
日本語學入門2
ゼミナール1?2?3
卒業論文
大學院開講科目日本語學特講、日本語學特講演習、日本語學特殊研究、日本語學特殊研究演習
略歴1998年、國立國語研究所情報資料研究部研究員。文化庁文化部國語課専門職(國語調査官)、國立國語研究所研究開発部門主任研究員などを経て、2010年、専修大學文學部準教授。2012年から現職。
専門分野日本語學(日本語の文字?表記)
研究キーワード文字?表記、変體仮名、異體仮名、日本語史、音韻史
所屬學會日本語學會、中古文學會

主要業績

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単行本(単著)
単行本(共著?編著?論文集?事典など)
日本語と文字日本語はどのように記されてきたのか--『日本語の風景文字はどのように書かれてきたのか』(専修大學図書館編),専修大學出版局-- 2015年04月
平成24年度 人間文化研究連攜共同推進事業「海外に移出した仮名寫本の緊急調査(第2期)」報告書 米國議會図書館蔵『源氏物語』翻字本文 匂宮夢浮橋--人間文化研究機構 國立國語研究所-- 2013年03月
平成23年度 人間文化研究連攜共同推進事業「海外に移出した仮名寫本の緊急調査(第2期)」報告書 米國議會図書館蔵『源氏物語』翻字本文 若菜上幻--人間文化研究機構 國立國語研究所-- 2012年03月
平成22年度 人間文化研究連攜共同推進事業「海外に移出した仮名寫本の緊急調査」報告書 米國議會図書館蔵『源氏物語』翻刻 桐壺藤裏葉--人間文化研究機構 國立國語研究所-- 2011年03月
論文(雑誌?紀要?研究成果報告書など)
國語學者?巖淵悅太郎と「平家」--『専修國文』(専修大學日本語日本文學文化學會)100-- 2017年01月
文字表記による伝本分類の試み--『日本古典籍における【表記情報學】の基盤構築に関する研究4』(人間文化研究機構 國文學研究資料館)4-- 2015年03月
語の表記における仮名字體の「偏り」と「揺れ」米國議會図書館蔵源氏物語寫本の「ケハヒ」と「カタハライタシ」の表記--『王朝文學を彩る軌跡』(武蔵野書院)-- 2014年05月
悅目抄とその前後字形の誤認識と用字意識の誤類推修正--『専修人文論集』(専修大學學會)96-- 2015年03月
その他(學會発表?講演?座談會?インタビュー?書評?エッセイなど)
大學における古典解読基礎知識としての変體仮名教育--國立國語研究所シンポジウム「変體仮名のこれまでとこれから」2017年11月
仮名寫本における動詞の表記の変容 漢字の草體表記と略體表記--韓國日本語學會第36回學術発表大會2017年09月
"漢字はどのような字種から日本語文に定著してきたのか
鎌倉期仮名書き法華経と平安期仮名文との漢字の比較から--第11回國際日本語教育?日本研究シンポシウム2016年11月"
學術情報交換のための変體仮名セット(共同発表)--日本語學會2015年度春季大會2015年05月
Unicodeへの変體仮名セットの提言(共同発表)--第30回表記研究會研究発表會2014年09月
古典籍原本畫像と翻字テキストの対照ビュアーの開発(共同発表)--日本語學會2013年度秋季大會2013年10月

ゼミ紹介

ゼミナールについて

— まず、斎藤先生のゼミについて教えてください。 

私のゼミでは、文字や表記の視點から日本語を研究しています。

前期のゼミは、変體仮名で書かれた古典籍(寫本)の文字?表記の研究方法について學ぶことを目標としています。大まかな流れとしては、(1) 研究に適した寫本の選び方、(2) 日本語史の知識に基づく予測の立て方、(3) 用例調査によって論証していく方法、(4) 見つけ出した事象が他の資料にも適用できるものなのかを調べる方法を身に付けます。ゼミ生は、少人數のグループに分かれ、グループのメンバー間で理解度を確認しあったり、議論したりしながら、段階を追って進めていきます。

後期のゼミは、自分たちが覚えた文字?表記に関する専門知識を人に分かりやすく説明することを目標としています。人に分かりやすく説明できるということは、自分の知識の深化?整理がきちんとできていることにほかなりません。ゼミ生は教員と相談しながら、一人一人が研究テーマを設定して、學年末に催す成果発表會で発表できるようにプレゼンテーション方法をブラッシュアップしていきます。

平成28年度は「高校生に古文に興味をもってもらうための材料として変體仮名を利用する方法」「留學生に変體仮名を知ってもらう方法」「観光客に店の看板の変體仮名に注目してもらう方法」など、様々な角度からの成果の発表を行いました。文化庁の國語調査官の方や、國立國語研究所の研究職の方もお招きしてアドバイスをいただきました。
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— ところで、「変體仮名」とは何ですか。

現在私たちが使っている平仮名の字體は、明治33年(1900)の改正小學校令施行規則で定められたものを踏襲したもので、一つの音に対して一つの字體が當てられています。
例えば、/ki/ という音に対して、「き」という字體(漢字の「幾」を崩し字にした形)が當てられています。しかし、日本語の仮名表記は、伝統的に一つの音に複數の字體が存在していました。/ki/ には、「き」のほかに「」という字體(漢字「支」を崩し字にした形)や「」という字體(漢字「起」を崩し字にした形)などが存在していました。このうち、小學校令施行規則に示された字體以外(「」「」など)を「変體仮名」と呼んでいます。「」(崩し字に刷る前の漢字「幾」で、「き」と同じ字源)も変體仮名と呼ぶこともあります。
変體仮名は現在でも、商業での表記に殘っていることがあります。そば店ののれんや看板に「  」(キソバと読む)と記してあったり、はし袋に「おて  」「おて  」(ともにオテモト)と印刷してあったりします。
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「生  」、「御手  」「御手  」の例

※ 変體仮名の文字畫像は、情報処理推進機構と國立國語研究所が開発した學術情報交換用変體仮名を利用しています。

大學院

 
日本語學特講
日本における言語政策(日本語を対象とした言語政策)は、一般には1945年を境に変革したと考えられている。しかしながら,日本語の有り方をどのようにするべきかという基本的な方向性については近代以降の考え方が引き継がれている。この講義では、政策資料の読解?整理を通して、そうした言語政策の実態を探っていく。
 
日本語學特講演習
古典の仮名文に常用される「漢字」や,語の表記に固定して用いられる「仮名字母の組合せ」などについて調査?研究し,「表記形辭書」の作成に取り組む。
 
日本語學特殊研究
太平洋戦爭直前の日本語教育について,これまで欠落していた資料を発掘?読解?整理をすることで,実態を探っていく。また,戦後の日本語教育のスタートについても學ぶ。
 
日本語學特殊研究演習
學術情報交換用変體仮名は,行政用途の変體仮名と合わせて,2015年10月にISO/IEC 10646(ユニコード)に追加提案が行われたものである。これを用いて,実際に學術情報を作成し,交換することを行い,問題點?改善點についての提案に活かす。

メッセージ

何よりもまず、日本語學を學ぶ意義について、伝えたいと思っています。

言葉には、公共性をもった伝達ツールという側面があります。このことは「広場の言葉」という比喩で表現されることがあるのですが、受け手に伝わりやすい表現になっているかという配慮ができる人になってもらいたいと思っています。

それから、大學では、講義を受けることだけでなく、ゼミの活動を通して、積極性、計畫性、実行力を伸ばしていってほしいと思っています。「教えてもらわなければ分からない」「まだ習っていないから知らない」といった受け身の姿勢ではなく、自分で課題を設定して、図書館を活用しながら積極的に探究していくことに多くの時間を使えるのが大學生活の醍醐味だと思います。
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